「身毒丸」復活。
会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
作:寺山修司/岸田理生
演出:蜷川幸雄
音楽:宮川彬良
撫子:白石加代子
小間使い:蘭妖子
仮面売り:石井愃一
少年の頃の竜っちゃんで観たかったなぁと思いました。
が、青年の竜っちゃんは舞台の上では見事に少年でした。
これを少年の頃にやった竜っちゃんはスゴイ。
パンフレットに実は台詞の意味をちゃんとわかってなくて言ってたときもあるってありました。
無理もない…。
「もう一度僕を妊娠してください」
芝居の世界にまっさらで飛び込んでのこの台詞。
どんな気持ちに言ってたんだろう。
でも、打てば響く素直さに出会って、蜷川さんはうれしかったろうなあ。
今はちゃんと意味がわかって台詞を言えるようになったという竜っちゃんは本当に演じることに真摯な人なんだなあと思いました。
母と子という名に縛られてた2人が父という足かせがなくなったら、女と男になれた話。
でいいのかな。そこに様々な葛藤とか思いがちりばめられてるけど。
演出は薮原検校を思い出しました。あっちのほうが後発だから、蜷川さんはこの身毒丸の演出が気に入っていたのかも。
昭和のこういう雰囲気がお好きなのかしら。
1時間半という短めの時間にギュっといろんなものが凝縮されてるお話でした。