ぴあフィルムフェスティバルに行ってきた。
と、してるウチに時が過ぎてしまってますが、帰ってきました。
土曜日のワイドショーを全逃ししたのがショックです。ううう。
カトリさんのビジュアルはワイドショーでも流れた通りなんですが、燕尾服ジャケットにカジュアルなシャツに蝶ネクタイ、大人デニムにトンガリエナメルシューズ。
さすがに帽子は被ってなかったですが、黒縁メガネでした。
痩せてはなかったんですが、ヒゲヲだったんですが、カトリさんは大人デニムを履くと何故か足長さんに見えることがわかりました。
ポカリのときもそうだった。今回もビンテージっぽい加工の大人デニムで不思議と足長さん。
(つд⊂)…アレ?カッコヨクミエルヨ?
と、友と何度も確認しあいました(笑)
超アウェイな感じで、しゃべり口調がああいう人数を相手にしてるときにしてはめずらしく、パワスプくらいのフツーしゃべりでした。
いつものムリから上げてるハイテンションでなく、あくまでも自分は審査員の末席の人ですよ…って感じのポジションで、いつも一歩後ろにいました。
他の人が話してるときも一歩後ろで穏やかーに微笑みながら聞いてました。
ちょっと呼ばれてその輪の中に入ってしゃべってる感じがすんごいよくて、友とぽややーんとしました。
グランプリのプレゼンターになったことに関して、本人「一番若手の僕がグランプリの担当になってしまって…」と恐縮しつつも、何故、グランプリ担当になったかというと、グランプリを受賞した「無防備」を会議の最初から最後まで揺るぎなくグランプリ推しした人だから、という理由で、と言ってました。その恐縮っぷりがこれまた新鮮でした(笑)←でも、これがグランプリときっぱりと言いきったそうです
衝撃的な出産シーンがあるけれど、それが理由でないです。と、これは繰り返し念押ししてました。
なんつーか、そのシーンで取れた賞じゃなく、映画全体の受賞だという感じを伝えたかったんでしょうか。
主役の彼女のが生まれた赤ちゃんを見て、やっと笑えた、その笑顔をみて「よかったー」って思って、大好きになった作品です。本当におめでとうございました。
と語ってました。
グランプリを取った市井監督は去年のPFFで準グランプリ、そして、イマジカの賞を取っていました。
今年もイマジカの賞を取ったのですが、撮影監督が「もっとがんばる!」という理由で去年のトロフィーを捨ててしまったのだそうです。
なので、カトリさんは「やっと決まったグランプリなのでこのトロフィーは燃やさないでくださいね」とお願いしてました。
賞状を渡して、トロフィーを渡した後に、プレゼンターと受賞者が記念写真を撮るんですが、ずーーっと監督さんに何か話しかけてました。さっすがにここらへん、写真を撮れ慣れてるっつーか、笑顔に慣れてるっつーか。さすがにいつものニッカリ笑顔じゃないニッコリ笑顔でしたが、ワタクシの心わしづかみでした。歯が出てない笑顔に弱いっす(笑)
すべての授与式が終わった後に審査員それぞれのコメントがあって、これが若い順から…ってことで、ひっこんだカトリさんがまたすぐに出てきました。
「さっき出てきたばかりなのにまた出てきちゃってすいません」と言いつつ、話してました。
本当にグランプリを決めるのは会議が紛糾したらしく「びっくりするくらいまとまらなく」だったそう。
3時間半の大議論。グランプリ候補は全員違ってて5本でてきちゃったのだそうです。
3時間半の間にクーラーが切れて汗だくに。グランプリの行方も心配だったけど、佐藤監督のオデコにすっごい汗が噴き出してきて、それも心配になってきちゃいました。と(笑)
なんとか会議が終わり、お食事会になり、また映画の話。
の最中にさっき決めたことが危うくひっくり返りそうになり、グランプリが変わるとこだんですよー、とカトリさん。
あげく、候補に全然上がってなかった映画の名前が出て、準グランプリまで変わりそうになったんですよ!と。
ノミネートされた作品を全部見て、音声の大切さを感じたカトリさん。←雑音に紛れて台詞が聞きづらかったそう
音声さんがピンマイクつけ直してくれたりするのをちょっぴりウザいと思ってたけど、あのピンマイクが僕の台詞を拾ってくれるんだなと思うと大切だったんだとあらためて思ったそう。
最後に「自分は映画が好きだと思いました。ここに参加できて本当にうれしいです。参加者のみなさん、関係者のみなさん、本当にありがとうございました」と最敬礼に近いお辞儀。
これが深々としたお辞儀で、またもやワタクシの心をわしづかみ。←多分、友の心もわしづかみ(笑)
「さっき、香取くんが話してたんですが…」と、その後に話された佐藤監督がオデコの汗の訳を語ってくれました。
結局、5人全員が最終候補に入れていた映画が「無防備」だったので、グランプリに。
準グランプリは2対2に分かれてしまい、佐藤監督の1票で決まることに。←これがオデコの汗の理由だったんですね
で、佐藤監督は準グランプリになった「マイムマイム」という作品に票を入れたのだそうです。
実は佐藤監督だけが推してた映画があり、それが「死ぬほど好きだよ、おねえちゃん」だったそう。佐藤監督だけが推したこの映画を佐藤監督はグランプリ候補にしてたのだそう。他の誰もがいれてなかったことが残念そう、そして、自分のセンスと他がズレてるのか? というか、こういう数で決めるって決め方でグランプリを選んでいいのか…、とこういうコンペの意義を根底から問い直す方向に話が進んでしまいました(笑)
確かに、たくさんの作品の最後の最後を決めるのは最終審査員の趣味になってしまうのは、果たしていいことなのかどうなのか。違う人が審査員になってたら、また結果は違うかも…。
そこはもう、勝負は時の運なのかも。
mixiめぐりをしてたら関係者の方が日記を書いてはりました。
観客賞を取った「蝉顔」という映画を候補に入れていたのはカトリさんだけだったんだそうです。
ちょっとシュールっぽいおもしろい映画だったみたいなんですが、観てみたくなりました。
観客賞は観たお客さんの投票で決まる賞です。ある意味、この賞は重要な賞です。
で、この賞を取った監督さんは2人組だったのですが、なんと、友の隣に座ってた方が監督のお母さんとお祖父さんでした。舞い上がった監督さんがステージでちょいちょいいちびったことするたびにお母さんが「あの子はー!」と言ってはったそうな(笑)
また別の日記では、カトリさん、評価ノートをつけてちゃんと映画評価をしてたそう。
そのまた別の日記では、出演女優さんをみつけたカトリさんがその出演した映画について語ってくれ、15本全部覚えてるのか?!と思ったほどだったそう。
なんつーか、なんかちょっとこういうお仕事がまたくればいいなあと思ってしまいました。←って、また過保護ヲタ発言(笑)
授賞式終了後、プレスによる写真撮影会。
受賞者と審査員で撮ってました。
どわーーーって場所とりするプレスカメラマンの方々。
舞台上の受賞者と審査員をビデオ担当の人も撮ってたんですが、脚立に上るカメラマンに阻まれてました。←見えなーいって立ってたワタシらにも阻まれてましたが…←座らされました(´;ω;`)
目線こっちー目線こっちーって言われる度に答える壇上の人々。
佐藤監督のお隣にカトリさんが居て「大きいねー」「はい、ひゃくはちじゅうはあります」な会話が。←友が読唇術で読み取った!(笑)
後ろの端っこでカメラに収まるカトリさん。
一通り撮影が終わり、プレスカメラマンの時間が終了する間際ですよ。
どこのカメラマンか分かりませんが「香取さんこっち!」って。
なんつーか、こう…他のカメラマンも、他の壇上の人も、会場もドン引きっつーんでしょうか。
名指しかよ!って感じでした。本人もちょい引き気味だったかも。←だって、イチ審査員なんだもん
その後、ムービー用の撮影。ムービー用の撮影なんだけど、壇上に並び笑顔で静止画。しかも、1分。
もっと動いてもいいんじゃ…と思いつつ、カトリさんが片時もじっとしてなくユラユラユラユラしてたのは見逃しませんでしたよ!←ホントにずっとユラユラ…
「では、Web用の撮影になりまーす」って声と共にさり気なく舞台袖にフェイドアウトするカトリさん。そのさりげなさが慣れててちょっとせつない(笑)
急に一人いなくなって、ちょっと佐藤監督びっくりな感じでした。
フェイドアウトして、袖で待ってる間に、そこにいた出品関係者の人と話しするカトリさん。
その後、ひっそりいなくなっちゃいました。
会場に入ってくるときも、フラーっと入ってきて「ん?!あのメガネは慎吾たん?!」と(つд⊂)したくらいにさり気なかったです。
撮影会のあとに「無防備」上映会。
PFFの最終審査員に決まった!って聞いた直後、すぐにこの授賞式のチケットを取ったんですが、そのときは来るのか?来ないのか?状態でした。ぶっちゃけ、目当てはカトリさんという、最終ノミネートされた方々にはとっても申し訳ない理由で取ったわけですが、来ても来なくても、グランプリの作品は観たかったんですよ。それだけは。
それが偶然、カトリさんがきっぱりはっきり「これがグランプリ」と言い切ったという作品だったんで、かなりワクテカになりました。
カトリさん目当てっぽい人たち、かなり帰っちゃったんですが、そういうのってそんなに気にならないんでしょうか。どんな映画を選んだかとかって。見てったらいいのにーもったいないー。
かなりガラガラになったんですが、そこは上手くできてます。
グランプリ受賞作品を観たいという人達が入れ替わりで入場。
席はほぼ埋まっての上映会でした。
観れてよかったです。
最後の笑顔によかった…って思ったというのもわかったし、なにより、いい映画でした。
監督・脚本・編集が市井さんなのですが、男性が書いた脚本にしては、女性が痛い部分っていうんでしょうか、男性っぽくない視点だったような気がするんですが、誰かの体験談が下敷きだったんでしょうか。出てくるダンナが最高にイヤなヤツでした。イヤなヤツが出てこないお話なのに、唯一、イヤなヤツが本当に本当に本当にイヤなヤツだったんです。
「無防備」ってタイトルがどうしてついたのか知りたくて、最後までずっと考えてました。
ワタシの勝手な解釈では「妊婦」さんってのは、すべての人から祝福される人で、誰からも無条件で大切にされる存在が故に「無防備」なのかなって、思いました。
まさか「嫉まれる」対象になるとは思いもよらないかもしれません。でも、欲しくても得られない人にとっては羨ましくもあり、疎ましくもあり、嫉ましくもある、存在なのかもしれません。
生まれた赤ちゃんを見て、何かがふっ切れたところで映画は終わりました。
笑えた彼女が幸せな1歩を踏み出せるといいなあと思いました。
ただ淡々と時を過ごすだけじゃない1歩が踏み出せればいいなあと思いました。
と、観てないとなんじゃそらって感想になってしまいましたが、淡々と描かれてるんですけど、ずしーんとくるテーマであり、誰もが体験してしまう可能性のある話でした。
他の作品も観たくなりました。
カラフルな画面と台詞のテンポがよくセンスがあるという「マイムマイム」
監督さんがすんごいカワイイ人で、でも、なんか一本通ってそうな人でした。
あと、必ず、審査員のコメントに現れる「GHOST OF YESTERDAY」
観客賞をとった「蝉顔」
プレゼンターの偉いさんと調子こいて肩組んで写真撮ろうとしてたんですが、何故か途中で手がひっこんでたとこがツボでした。なんとなくシリアスな映画が選ばれてる中で、笑っちゃえる映画というところが気になるね、と友と話してました。
佐藤監督が推して推して推した「死ぬほど好きだよ、おねえちゃん」
すんごい観てみたい。どうして、そこまで推したのか知りたいです。
台詞が少なく、観客に委ねる作りな「症例X」
ワタシは監督の気持ちをちゃんと感じることができるんでしょうか。
フィクションなんだけどドキュメンタリータッチの「かざあな」
同じキャストで4年かけたそう。ドキュメンタリータッチっていう演出は難しいんだそう。
演じてる役者さんも演じてるように見せてはならないワケだし、どんな絵だったんでしょう。
候補作全部観て、この授賞式を見たら、きっと紛糾した気持ちも分かるのかなあと思いつつ、いやー楽しかったです。
自主制作映画って、佐藤監督のコメントじゃないけど、もっとアングラな感じかと思ってたんですけど、もっとこう…芸術よりっていうんでしょうか、自主制作なんだから、お金の部分は考えない、ある意味、観客のことは考えない映画ばかりかと思ってました。
つか、多分、応募の中にはそういう芸術よりの映画もあったけど、残ったのはどちらかというとコマーシャルな映画だったのかもですね。
こればっかりは、そのときどきの審査員の趣味なんだろうなあ。
技術も必要だけど、感性の部分で、選ぶ人も選ばれる人も一期一会なのかも、と思ってしまいました。
って、なっがい感想で、すいません。レポというほどでもなく感想で。
このステキなお仕事がスカパーでは全く流れなかったらしく、かなり残念。