5人の地図と新しい地図
めちゃとりとめない今の気持ちをツラツラと。
「クソ野郎と美しき世界」
最初にこのタイトルを聞いたとき、なんでまた「クソ」って思いました。
いきなり映画を作るって言い始めたのにも「映画?!」って思いました。
奇をてらったのかなあ…どうなのかなあと不安でした。
そんなこたなかった!めちゃちゃんとしてた!
とっても失礼なワタシの杞憂でした。
2週間で4回の観るんかい?!
そう思いつつ、4枚セットのムビチケを買いました。
結果、6回観ました。
映画本編が始まる前に新しい地図のティーザーが流れて、広告屋さんがしかけた、期間限定で「新しい地図」というものを世の中に知らせるための広告としてのショートムービー集だと感じました。
映画監督が撮った短編映画。
映像監督から演劇も手がけられる監督が作ったショートムービー。
芸人さんだけど北野映画めちゃリスペクトな監督が撮った短編映画。
映像監督が手がけるショートムービー。
映画らしいとか映画らしくないとか置いといて、大画面で観てたのしめる映像作品集でした。
普遍的なことを語っているようでいて、今の時期だからこその内容の作品で、だから今、観ておかないとって思わせられるような作品。
1年後、3年後に見返したらきっと今年のこと、去年のことも含めてその時代を思い出せる作品でした。
2週間の期間限定。86館という少なめの箱。初日にいきなり15万人という目標を掲げ、進捗状況をサイトに公開。
新しい地図をきちんとブランディングするためにきっと次々と仕掛けるプランを立てている。仕事として当たり前といえば当たり前のことですが、ここまでしっかり見えてくるのはめずらしい。
基本のコンセプトががっつりと、いろんな企業が欲しいと思うイメージになっていてすごい。
逃げよう。
自分を縛りつけるものから。
ボーダーを超えよう。
塗り替えていこう。
自由と平和を愛し、
武器は、アイデアと愛嬌。
バカにされたっていい。
心をこめて、心を打つ。
さあ、風通しよくいこう。
私たちは、
道なき道をいこう
こわくなんかない
もしも迷ったら
耳を澄まそう
誰かの笑い声がする方へ
信じていれば
どこかできっと会える
君と僕は
テレビではないものでのプロモーションを主としてどれだけやれるか。
ネットを使った場合、奇をてらった「バズる」じゃなくどこまでいけるか。
アーカイブできちんと制作者の名前を出して、共に作ってることを全面に押し出し、そのおかげで反響が直接制作者に届くようになってたり。
きちんとプランを立て、実行していけば結果ってでるんだなあ。
もちろんそこには3人が25年かけて積み上げてきたものがあり、それを信じてるからこそ。
いろんなワクワクがあるなあ。
ネットは自分で選んで情報を見に行くけど、テレビってつけっぱにしてるとダダダと情報が流れてくるところがいいところ。
が、テレビが偏っているとテレビに頼ってる人に流れ込む情報も偏るわけで、今それが問題になってるし、その偏りで恩恵を受けてる人もいるだろうし…。
今、新しい地図はそのテレビの波には乗っていない。
特に在京キー局の番組にはほぼ話題にされていない。
自分は関西の人間なので、結構ワイドショーでみかけるんですが。
そういう状況に上手く乗って、地方プロモーション活動も活発になってますよね。
お仕事も今までとは違うお仕事をしてたりで、置いてきたものはあったけど、新しく始まったことも多くて、よかったなあ。
でも、始まったばっかりだし、ご祝儀的なものもあるだろうし、これからも踏ん張らねばなあとも。
最初の映画がのべ280,021人動員という結果を残せてよかったなあ。
やったー!! ←そのうちの6人
で、6回みたら初回からのイメージからちょっと変わってきた部分もでてきました。
初回観たあとに感想残しといてよかった。
大団円!と思った4話。
違いましたねえ。5
話目と呼んでもいいエンドタイトルが重要な役割をしてましたね。
いろんな解釈があって、ワタシもいろいろ考えました。そして、自分が思う時系列はこうです。
1話と3話は繋がっている。
2話も他の話と同じ世界にある。
4話の前にエンドタイトルがある。
4話は誰かが選んだ未来である。
あーいーしーてーるーと求めまくるファン。
アーティストを消費してしまうファン。
大好きだったものをいきなり取り上げられて「大切なものを奪うこの世界に倫理なんてあるのかよ!!」とさけびたくなるファン。
ファンの形なのかしら?
というわけで、6回観たあとのそれぞれのお話への感想です。
レビューとかじゃなく感想。2週間経ったくらいじゃ全く成長のないポンチな感想。
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エピソード1
6回観てるウチに回を増すごとにフジコちゃんが可愛くなってきました。
まってるぜ!という花火に突き動かされてただただ愛を叫びながら走るフジコちゃん。
毎回毎回「ああ…おっぱい…」と思いつつ、だんだん健気に思えてきて。
吾郎さんの美しい指のために走ってるんですよ。カワイイ。
フジコちゃんも大門もジョーも健気なんですよね。
愛に一途ですばらしい。
でも周りが見えない一途は愛は他人には迷惑をかけてることもある…と思うと、周りはちゃんと見よう。愛を叫ぶときはちゃんと見ようと我を省みました…。
あの世界の人たちの遊び場は何故動物園なのか。
あと、ジョーが「工藤さん急にいなくなっちゃうから」ってちゃんと工藤と電話してた!!
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エピソード2
でしたね。
キーヨにとって、キーヨをキーヨたるものにしてくれた曲なのでしょうか。
この人といえばこの曲。
歌喰いにとって美味しい曲とはそういう曲だったのかしら。
慎吾が喰われた3曲はそういう曲だったのかしら。
歌喰いが喰うのは「歌」であり、「歌うこと」ではないのだから、慎吾は歌えなくなったわけではない。
「この絵には音楽がある」と言われてうれしそうだった慎吾。
歌いたいけど「1人」で歌ってどうなるの?と思ってる慎吾。
2話は最初とそんなに印象が変わりませんでした。
忘れたわけじゃく、なくなった歌。
レインボーベーグルで戻ってきたんでしょうか。
戻ってきたけど歌ってないのか、やっぱり戻らなかったのか。
やーでもですよ。10歳からですよ。そりゃ、SMAPは慎吾にとってのレーゾンデートルですよ。そして、まさしく「忘れたわけじゃない、なくなったんだ」な今ですよ。
また逢う日がくることを祈らずにはいられないですよ。
また逢う日まで 逢える時まで
分かれのそのわけは 話したくない
なぜかさみしいだけ
なぜかむなしいだけ
たがいに傷つき すべてをなくすから
ふたりでドアをしめて
ふたりで名前消して
その時心は何かを 話すだろう
また逢う日まで 逢える時まで
あなたは何処にいて 何をしてるの
それは知りたくない
それはききたくない
たがいに気づかい 昨日にもどるから
ふたりでドアをしめて
ふたりで名前消して
その時心は何かを 話すだろう
ふたりでドアをしめて
ふたりで名前消して
その時心は何かを 話すだろう
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エピソード3
3話目も1回目からそんなに印象は変わってないです。
父さんみたいにならないー!!ってボールを裕子に投げていた航の手が、パパみたいになるー!ってオサムにボールを投げて終わるという、いい終わり方。
どなたかのツイートで知り、なるほど端々にスマを匂わせるような色だったり、アイテムを配してたんだなあとも思いました。
そうか…野球と海か…っていう。
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エピソード4
なるしー劇場は何度観ても最高で、何度観てもアガりました。
KUSO UNIVERSEが空想ユニバースだという呟きを観て「!!!」と目からウロコが!
ワタシの中でこの4話は、エンドタイトルの後「隕石が逸れて終わらなかった地球」での、ハッピーエンドを選んだ未来なんじゃないかと考えました(勝手に)。誰かが思い描いたハッピーエンド。
ふと萩尾望都さんのバルバラ異界というマンガを思い出したのです。
この世は誰かがみている夢である…。誰かが望んでる世界である。バルバラ異界でも主人公は未来の誰かを救うために何かを失います。未来を変えるために何かを失うのです。
何回もハッピーエンドにしようとして失敗するのですが、失うことでやっと成功するという…。
未来が歌喰いがみる夢ならば、足を踏み出さねばならないのは慎吾でしょうか。
1人でも歌い出してみれば世界が変わる。歌い出してみれば、いつか世界は好転するんじゃないかと。
2話で過去の歌は戻らず、失ったんじゃないか…。
いや、戻ってきたけど封印したんじゃないかと思うのです。
それは「いつか」が来るまで。
そうやって踏み出すことでまた時間が動き出したのではないかなあと。
もう毎回、いえーーーーーーーーーー!!!からのラップの場面で泣きました!
あれ、泣くでしょう!!
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エピソード5
エンドタイトルは地球最後の日の3人だとすれば、
吾郎は誰かに好きと伝えている。
慎吾はやはり歌が大好きだと気付いた。
オサムと裕子はやはりお互いが好きだと気付いた。
おもしろいのが、エピソード5で寂しげだった吾郎と慎吾はエピソード4では、ピアノを弾き、歌を歌っていて、仲むつまじくなっていたオサムと裕子は、オサムはボールを持って1人でいて、裕子は沖縄の警官と一緒にいて、バラバラになっているところ。
何故なんだろう。誰の夢なんでしょうか。
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新しい詩を歌うことでまた新しい世界を慎吾が手に入れたとしたならば、5人の地図は一旦畳んで、3人と中居さんと木村さんはそれぞれが新しい地図を広げて、別のレイヤーを旅しはじめたのかな。
いままで一緒のパーティだったのが別になって、それぞれが経験値をあげて、アイテムを手に入れ、強くなる。
いつか別のレイヤーでまたパーティーを組んだとき、最強のパーティーになるように。
6人の地図、5人の地図、3人の地図、中居さんの地図、木村さんの地図。
それがまたいつか6人の地図になればいいなあと思うし、そういう未来になるようにと自分ができることをやるしかないのだなあと、あらためて思った2週間でした。