おもさげながんす。
武士の一分を見てきました。
よかった。
なんつーんでしょう、下級武士のお話なので、武士の心意気はあるけれど都の武士とか武家のような気負いはない感じがよかったです。
そのへん、多摩時代の勝っちゃんに通じる何かがあるなあ。
暮らしはどっちかっつーと庶民なんだけど、仕事は武士、みたいな。
武士の話だけど大作でなく小品って感じで、日々暮らしてる感じがよかったです。
和モノ、盲目、東北の言葉、この縛りでキムタク封じされてたのもよかった。
ちょっと前に見た世にも奇妙な物語で集団就職で状況してきた東北の子なキム様風味な感じ。
暮らしてる感じのお話なので、ご大層な話でなく、でも、武士としての誇りとか人としての譲れない部分とか、そういうのが描かれてよかったです。
いい映画でした。
がんす。
っていうと、ワタクシの場合、時期柄か「おもさげながんす。お手前がたに恨みはあらねども…」って壬生義士伝を思い出しちゃうんですが、なんだろう、この方言がよかったんですよね。
あと、新之丞さんがボソボソボソボソと文句言いなんですよ。これがカワイイ。
お前、アホだな。
あああ、言われてみたいですよ。口癖みたいなセリフなのですが、この新之丞さんがカワイイのです。
かよさんも綺麗なんだけど、垢抜けない感じがよかった。
徳平さんも飄々としてるんですよ。
例えていうなら、組!でいうヒモ爺を彷彿させる感じ。
ホント、多摩時代って感じ。
誇りはあるけど金はないし、武士としての仕事だって戦国時代とかのようなもんでもなく、お国のためってわけでもなく、日々淡々とこなしてる感じなのです。
庶民の淡々とした暮らしの中での一大事。
主役の2人がいい夫婦なんですよね。
初々しいっつーか、なんつーか。ホントにいい夫婦なんですよ。
最後はハッピーエンドで心がほっこりします。
全編、重々しい感じはなく、淡々としていて、かつ、くすっと笑えて、ジワっと泣けます。
オススメ。